Blog:IoTを考える

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経営企画担当の首藤です.

少し個人的な解釈も入っているのですが,IoTについて少し書いて見ます.IoTという言葉をとってもよく見かけます.IoTは,「Internet of Things」という言葉の略で「モノのインターネット」と訳されているものをよく見かけますが,個人的には,モノ自体には情報を発信する力は,持っていないので「コトのインターネット」の方が合ってる気がします.例えば,火災報知器は煙が発生している「コト」を検知して発報しますが,これがWIFIでつながってメールが飛べば「火事または火事のような現象を伝える」ことになります.

この「コト」なんですが,実のところ「コト」だけわかっても仕方が無いです.例えば,これから夏になるので室温が暑くなる・・・暑いということがわかってもあまり意味はありません.もし,部屋にいるならばエアコンをつけたり,窓を開けたりと快適にすることは出来ます.なので「コト」に応じてエアコンが動いたりすることで価値がでます.さらにいうとこの室温も適正値にすることでより,価値が出る・・・この機能をNESTという会社がサービスを提供していました.NESTは,サーモスタットや火災報知機といった新しいタイプのホームオートメーション機器を開発してきた企業で2014年1月にGoogleが買収しました.

NESTは,独自の人工知能を持っていて室内に人がいる時間を学習し,徐々に最適化されていくという仕組みで最終的には電気料を節約する等の効果がありました.加えてiPhoneやAndroidと接続して室温を制御するという機能を持っていました.将来的には,このNESTというデバイスをコアに家の中の家電製品を制御する機能を持つと言われています.

競争戦略で有名なハーバード大学ビジネススクールのマイケル・ポーター教授は,NESTのようなデバイスを「スマート製品」という表現をした上で次のような図をつかってケイパビリティを説明しています.

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モニタリングがIoTの部分に当たります.制御の部分がNESTでいうエアコンをスマホ経由でオンオフする部分に当たります.最適化は,人が居る居ないでエアコンのスイッチをオンオフしたりする部分,そして,自律化,適切な温度を保つと言って良いのではないかと思います.

ここで重要になって来るのは,IoTで取得したデータをどのように使ってなにをするかという点につながってきます.実のところ,ここが最も難しいところなのですが,今,このようなテーマでの事業化を弊社でご支援するサービスを今後行ってまいりますのでご相談ください.